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ひとりごと 包装・緩衝材

数十年も前の話。USAへの数週間の旅行で、友人にサプライズのプレゼントをと考えた。ものは、旅の中で出てきた「卵焼きフライパン」。ちょっといいものだと銅でできたあの小さな長方形のフライパン。

日本独特のものだろうとないと思っていましたが、あったあった卵焼きフライパン!モールの中のちょっと気の利いたお店に。ラッピングもゴージャスにと、店員さんにその旨を伝えると、「いやいや、ラッピングサービスなんてしないし、自分でしたほうが楽しいわよ」と指さされたのがラッピング資材のコーナー。そうなんだ。


BIOMEでは、中里花子さんの個展の際に、そんな呼びかけをしたことがあります。

緩衝材や手提げ袋をできるだけ省きたいので、ご自身でお持ちくださいと。さっそく、タオル持参されたゲストがいました。ありがたい。

持参のタオルや包みに陶器をラッピングするお客様

また、オンラインショッピングで購入すると、落ち葉をたっぷりいれてあるところ、ポケットティッシュをみっしりとつめているところ。無理のない工夫をしました、と記載が。されたそれぞれのアイディアが詰め込まれていました。

SDGsのために、プラスティック軽減、エコロジー推奨と「きっと私たちの未来のためによいのだろう」という言葉が列挙される昨今。BIOMEを運営していると真正面から悩まされることがあります。大きな段ボールやたくさんの緩衝材。


しかしながら、海千山千のアーティストの経験と叡智は素晴らしいのです。各地方の古新聞、何度も使えるPPバンドとストッパー、会期間中折りたためるコンテナー。そうやって各人が考え出した工夫から学べることが多いのも嬉しい。



アーティストの傑出した作品は、大切に取り扱うと同時に、今の時代を映す取り扱いを考える夏の終わりなのでした。

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