芥川龍之介には同名の小作があります。いろんな捉え方ができるようで(かなり稀有だけど)、うむと余韻が残ります。
窓ごしに見える対面も窓の向こうにいる女性に惑わされかけた男が、あることをきっかけに行動を起こすことになり、我を取り戻しまたいつもの自分に戻るといったあらすじ。
現代はサッシが多いですが、子供の頃の我が家の古い棟は差し込み回転式の鍵で木枠でした。外を見るためだけに使っていたように思います。夜になればさっさとカーテンなどひいてしまいますし、風が吹けばガタガタうるさい。
窓は時に鏡にもなります。窓枠できりとった額縁にもなる…
松尾穂波さんの作品は、外から見える中側なのか、中にいるものが映し出されたものなのか、さていかに。
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