BIOMEをスタートさせた当初、アーティストの許可(賛同)も得た上で、アーティスト名やタイトルを伏せて、展覧会を開催したことがあります。
特にその点をアピールしてはいません。
そうすると質問される内容は、「この作家はどんな方?」か「おいくらですか?」です。できれば第一声は全て前者のような質問だといいなと思ったのですが、プライスは鑑賞するにしても評価するにしても大切な要素なのだと判りました。
海外や古物店などを訪れると、作者知らずなものがたくさんあります。また、プライスレスとして店主から「いくらなら欲しいですか」と聞かれることも。
専門知識を持っていないものでも、心を惹かれたり忘れられなかったりするものがありますね。でもそれは、生まれてからその時まで、自らが得た感性の側面が顕れた結果ではないかと思うのです。
その時の感性を大切にしたいですね。そんな訓練や練習、いやいやそれがご自身の審美眼というものかなと思うのです。誰も評価しないし、善悪も高低もない世界です。
(現在、たからもの展と同時に開催している常設展は、キャプションなしでのご案内です)