ご来廊いただかなければ実感できないのは作品の細部、とりわけ筆致とかマチエールとか言われるところをダイレクトに感じることではないでしょうか。
Suisuiさんの仕様は、岩絵具とそのメディウムには膠ではなく、アクリル樹脂製のアートグルーをいます。
さらに、今回新たに知った、土佐典具貼紙(とさてんぐじょうし)という薄い和紙。
この和紙に木版画を施したものを作品全体に貼り付けてあります。あまりに薄い和紙であるため、何か靄がかかっているように見えるといいますか、独特の神秘性を感じます。多層的、重層的でありつつも透明感は失わないのは、そんな素材選びにもありそうです。
また、表面にキラキラと煌めくのは雲母。光をキラキラと反射させることから、古くは「きら」及び「きらら」と称されていたようですよ。
日本画で多くもちいられているように感じますが、洋画にも古くから使われてきました。
Suisuiさんの作品は、日本画を主体としつつもモチーフや表現方法で、デジタル画像越しだけでは繊細な部分をなかなかお伝えできないのです。
これまで描いてこなかった人のモチーフにもチャレンジ。
緑濃い今のBIOMEと一体化するような作品が並びます。
ぜひ、ご来廊いただき近づいてご覧いただければと期待いたしております。
展覧会も後半を迎えます。
Suisui個展 「≒ nearly equal」
7月30日(日)までです。
詳細はこちらから。
Meeting You Onlineでも、現在お求めいただくことが可能ですよ。