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キュレーションってなに。第3回  BIOMEのキュレート

  • 3月6日
  • 読了時間: 2分

更新日:3月11日


では、BIOMEの場合はどうでしょうか。


学芸員資格を持つ人材が必要かと聞かれれば、必ずしもそうではありません。これは専門知識が不要という意味ではなく、ギャラリーの実務が少し違う場所に重心を持っているからです。


BIOMEで日常的に扱っているのは、作品そのものだけではありません。作家が、そのときどの段階にいるのか。過去の展示でどのような反応があったのか。どの作品に誰が興味を持ったのか。価格の履歴や、展示の流れや癖。


こうした情報が、少しずつ積み重なった上で、今展示するギャラリーでの新しい捉え方を、お互いの情報交換により、その時点の企てを観ていただくことになるのです。


BIOMEでは、アーティストに「今一番興味のあること、やりたいことを選択してほしい」と伝えています。私たちは、アーティストの意思を元にその地点を見極めなければなりません。今を生きる、未来を生きる人たちですから、流れを止めてはいけない。


ただし大事にしているのは、「誰が決めたか」よりも、「なぜその判断になったのか」が後からたどれる状態にしておくことです。アーティストの希望であったとしても。


展示の構成、作家との会話、価格の決め方、紹介の順序。それらの判断が偶然の思いつきにならないよう、企画書で、簡単な記録やメモを積み重ねます。特別なシステムではなく、むしろ地味な作業です。




作品を並べること。その理由を忘れないこと。そして、それを次の展示の判断材料にすること。

BIOMEが考える「キュレート」は、この繰り返しにいちばん近いものです。重視しているのは、「誰が決めたか」ではなく、「なぜその判断になったのか」を追える状態を保つこと。作品や作家を選ぶこと以上に、その判断の経緯を残しておくことです。

展示の構成、作家との会話、価格の決め方、紹介の順序。それらを固定化はしないものの、後から参照できる形で記録しておく。




BIOMEにおけるキュレーションとは、展示を整える技術というより、判断を扱い続けるための実務に近いものです。

そのために何をしているのか。それは、企業秘密ということにしておきます。


 
 
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