top of page
検索

堂前守人③ 海をさまよった陶

今回は「自分がつくりたいなと思ったものを素直に作ってみた」とメールにあったことがとても印象深かったのです。

DM用の画像をみて、届いた作品をみて、変な笑みを浮かべてしまいました。


木や動物を模したオブジェが並んでいます。ご来廊の皆さんが、どうやって使うもの?と言われるのですが、それはどうぞどうぞお好きに、ご自由にと。

と言われてもですね、ですよね。

堂前さんのコメントをご紹介しましょう。



今回オブジェなどを作るきっかけは、写真の陶器を海辺で拾ったことです。

久々に時間が余って室蘭の海に行った時、

お茶碗や様々な陶器が多分捨てられていた海辺だったのだと思いますが、

この独特の形状の陶器がほぼ原型を留めて落ちていました。


何に使う物かは正確にはわかりませんが、多分剣山のように使われた物だと思われます。表には現れない道具ですが、ずいぶん細かな所まで神経を使って作ってあり、そのままでも存在感のある形でした。


何年海にあったのかはわかりませんが、自分の作る陶器も何十年か経って、いつか誰かに拾われてそれなりに面白いと思われる事があるといいなと思いました。

今回はそれに釣られてそのアイデアを拡げてみました。(堂前守人)



或る油彩アーティストが海岸でで拾い集めた陶のかけらの作品群があります。faceというタイトル。

堂前さんは、今回は室蘭の海岸だったのことでしたが、

こんなふうに、モチーフになるのもよし、未来への想いを馳せるもよし、そんな気持ちにさせる海辺での拾い物は大海原を旅した不思議に魅力的なもので、海岸はそんなものに出会える入り口なのかもしれません。


BIOMEにそろえたオブジェたちが、

デスクやテーブルに飾るものであっても、てのひらで包んで開いてするものであっても、

うん、堂前作品なんだと思います。


ちなみに、さきほど変な笑みになったというのは油彩アーティストとのエピソードを思い出したから。

アーティストというか、ものを生み出す、作り出す人たちというのは、不思議です。

bottom of page