白磁器と言いましても、青木さんの作品は、鋳込み成形した器を切り分けた上で、その繋ぎ目を器で用いた同じ泥漿(でいしょう)を、粒状に施して再びつなぎ合わせた不思議な形状とプロセスで成り立ちます。イッチンは、スリップウェアと言われる装飾技法の一つですが、これと鋳込み成形との組み合わせが彼の特徴でもあります。
「イッチン」(スリップウェア)を細かく仕込むことで成形の役割も成しているところが他に類をみないところ。繊細なだけではない作品をたからもの展でお楽しみください。
青木岳文 Takefumi Aoki
1991年 岐阜県生まれ
2015年 愛知県立芸術大学 卒業
2017年 多治見市陶磁器意匠研究所 卒業