寺井陽子② 彼女の釉薬
- NORI Kuriyama

- 10月9日
- 読了時間: 2分
BIOMEでの「空のかたち 雲のパヴェ」個展では主に二色の作品として美しく設営されています。その色のことについて、寺井さんが丁寧に教えてくださいました。
そのままご紹介することにしましょう。
「うすいろ」と呼ぶ淡い色味の作品。チタン結晶釉を用い信楽土で手びねり。手跡を削り磨いて、色化粧で加飾をし素焼きをします。その後、チタン結晶釉をかけて本焼成。
1200度の熱で流れ落ちる釉薬なので、施した各色化粧の成分と一緒に流れて柔らかな変化をつけます。
窯詰め時に使った「め」をつたって流れ落ちた釉薬をダイヤモンドカッターや砥石で研磨して底までも手触りよく仕上げます。画像は、窯詰め最中のものです。地震が怖い…

次に、目を見張る明るい色空のかたちのブルーのこと。釉薬は酸化銅で青を発色させています。陶板を反らせないために土を掌が真っ赤になるまで叩いて叩いて土を締めます。
形を針で切り、反らないようゆっくり乾燥させながらフチの処理。
磁土化粧を前面に塗り(ブルーの発色をよくするためにより生地を白くします)素焼き。
上面にだけ釉薬を施し、飛行機雲など必要なものには釉薬を削ったり他の釉薬を乗せたりして加飾するのです。そして本焼成します。(寺井陽子)

釉薬で現れてくる作品の表情は、それぞれに異なります。
テーブルウェアもオブジェも、ぜひ様々な角度からお楽しみください。もちろん、実際手にとってご覧いただけることが嬉しく思います。
寺井陽子 陶個展「空のかたち雲のパヴェ」
2025年10月4日(土)~1 0月26日(日) 12:00 - 17:30
最終日11:00- 15:00
休廊:毎水曜・木曜日

