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⑤春のしろ 小林千恵

関西での展示は16年ぶり。貝殻や花弁、地層など自然の造形美からインスピレーションを得ていて、それを作品名にされているのがまたたのしい。

ギザギザ、虫食い、雲、崖崩れ、ヒビ、欠けとユニークではありませんか。


無論、小林さんの作品は真白なものばかりではありません。ただ、白地に作品名のようなフォルムや成形を取り入れることで、自然美を浮き立たせたり、アンバランスさに特別感があったりと個性が現れています。


台湾・中国茶のものが近年多いのも、ご自身が中国茶を学び、目的に沿うものやあったら面白いなと実感したものを作陶されているのでしょう。今回、BIOMEへは、中国茶器だけではなく、インパクトのあるアイテムをいくつか寄せていただいています。

大きなドームと小さなドーム。中身はなんだろうとわくわくを与えてくれるアイテム

ガラスのドームはみかけますが、白磁で中が見えない。そして丸いつまみがなんともいえず愛らしい。ミニサイズと少し大きいものが届きました。BIOMEでは透かし小皿と平皿を台座にしましたが、木やガラスにしてもよさそう。また単独でも、オブジェやリングホルダーと用途へのアイディアもふくらみます。

「割山椒平皿」内径最大11.5㎝

そして、和食に用いられる割山椒が平皿に。ここにヒビだか、欠けだかがあしらわれています。フルーツでもスナックでも。そう、立ち上がりの高いリムの平皿なので小さなオードブルを3種ほど盛合わせても。ヒビの隙間からがちらりと見えます。

あー、たのしい!



大学の時に白磁を引き始めて27年が過ぎました。

土自体がすでに白く、

初めて触った時はババロアのような印象でした。

成形が難しいが故に虜に。

白は形や影が最も美しく見える色です。

白に始まり、白に終わる。

究極の色です。 (小林千恵)

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