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日常での気づき、イベントやアーティストについて触れた日々のメモです。
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Reminiscence in FLUX|白磁がたどる“記憶のかたち” 青木岳文
現在開催中の二人展のお一人、先に個展をスタートした南谷富貴さんの立体作品は、古材。これらがまとってきた時間の澱が、静かな呼吸と心地よい木の匂いとなって漂っています。長いあいだ建材として役割を果たし、風雨にさらされ、手の跡が染み込み、その変化の層そのものが「記憶」として刻まれている。南谷の作品は、その記憶をそっとすくい取るように、新たなかたちへと変換していきます。 その“記憶の変容(FLUX)”というテーマは、青木岳文さんの白磁にも不思議と響き合っています。これはあくまで設営の過程・結果として感じた印象ですが、東京の展覧会で拝見したときから、青木さんの白磁には、作業の積み重ねから生まれる時間が流れ込んでいるように思われました。 スポイトで一粒ずつ置かれた白磁の点の連なりが、一定のリズムを描かれていて、型取りされた直線的な面と並びながら一つの形をつくっていく。そのプロセスには、素材と丁寧に向き合う姿勢が見え、静かな造形の中にも明確な意志が感じられます。 急がず、確かめるように進む方なのだろうという部分と、控えめな印象とは裏腹に、作品への判断やこだわり
3 日前読了時間: 2分
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