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Art Basel in Basel⑤


余談:怠った予習

スイスは富裕層優遇政策や移住政策など、アートフェアとの親和性が高い国です。シンプルな街並みにアートバーゼルの熱気が交錯する非日常的な風景、そしてイベント後も美術館やギャラリーが企画展を刷新し続けるなど、その波及効果は計り知れません。実際、他の美術館での企画展も高水準で、時間と体力が許せばすべてを回りきれないほどでした。


他の美術館といえば、バーゼル美術感は、美味しい上に(笑)建物も含め、収蔵作品は大変なものでした。豪華なフルコースを、これでもかとなんども口に入れられたような気分になってしまいました。

そして、自分の怠惰さを呪ったバーゼル郊外のリーヘンにある世界トップレベルの美術館、Fondation Beyelerです。いきなり、田舎町に移動し木々を潜り抜けると、アートディーラーとして名を馳せたバイエラー夫妻が蒐集した約250点の名作をてんじされています。それだけでもまたまた、メインコース満腹気味だったのですが、行った際の企画展がなんと、Vija Celmins だったのです。2023年に思想や文化芸術の発展に貢献した人をたたえる国際賞の一つ世界文化賞受賞ということは記憶していて、日本でも展示があったようですが、機会を逸っしています。

彼女の生い立ちや、評価については割愛しますが、もしかしたら立体作品もふくめたこの企画に一番心を奪われたスイスだったかもしれません。


アートバーゼルの終焉とともに、私はパリ経由でビルバオからバルセロナとスペインバスクを旅したのでした。


"Heater" 1964
"Heater" 1964
”Hot Plate” 1964
”Hot Plate” 1964
"Lamp#1" 1964
"Lamp#1" 1964


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