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BIOME観察ノート③           

  • 3月19日
  • 読了時間: 2分

置けない作品の研究:インスタレーションを扱わない理由


インスタレーション。空間全体を作品として扱う方法には、平面や単体の立体では届かない力があります。その場所でしか成立しない強さを持つ作品、それはインスタレーション。

それでもBIOMEでは、原則としてインスタレーションを扱っていません。


理由の一つは、作品として残すこと、移動させること、再び展示すること、その一つひとつが難しくなるからです。同じ場所に同じ条件が揃わなければ成立しない作品は、会期が終わったあとに何が作品として残るのかが曖昧になりやすいのです。

作品を扱う以上、展示して終わりではありません。保管、運搬、再設置といったその後の過程まで含めて考える必要があります。そのとき、空間と強く結びつきすぎた作品は、多くの前提を要求します。


BIOMEが優先しているのは、その場を離れても作品として残るもの。会場を変えても、時間が経っても、同じ作品として見直すことができるもの。その条件を備えているかどうかは、扱う側にとっても重要な判断になります。


例外がまったく存在しないわけではありません。単体の要素が自立していて、再び提示する条件が明確であれば検討の余地はあります。ただ、それは例外として慎重に扱うべきことであって、原則にするものではありません。


展示空間には力があります。しかし、その力に依存しなければ成立しないものと、空間を離れても残るものとはやはり違います。BIOMEは後者を優先しています。そのために、置けない作品について考えることは避けて通れません。

造形作家 浅田雅子の作品。自立して立ったり、人のように座ったりする花の作品。話題となりました。彼女は造形物以外にも多くのインスタレーションを手掛けています。
造形作家 浅田雅子の作品。自立して立ったり、人のように座ったりする花の作品。話題となりました。彼女は造形物以外にも多くのインスタレーションを手掛けています。

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