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木内達朗という仕事 最終回 <御影、にて>

  • 3 日前
  • 読了時間: 2分

個展の話は、すぐに動いたわけではありません。というより、機を待っていました。ただし、その機は単純なタイミングではありません。木内達朗の個展は、自社物件でギャラリーをやる時に、と思いを整理していたからです。

 

2022年に中山手へ移転した時点で、ここは時限の賃貸でした。遅かれ早かれ別の場所を探すことになる。それは最初から分かっていたことです。そして見つかったのが御影の物件でした。通常は流通しない希少な不動産。その場所にギャラリーを設けるのです。

「ギャラリーを継続するのか」「なんのためにやるのか」。そんな想いを逡巡させてきたこの数年。実際に現実のものとなる、少し広くなる空間、壁も増える、見せ方にも制約がなくなる。さぁ、どうする。

この問いは、BIOMEにとって小さくありません。

 

絵を描くことが好きであること。このたびは細かな期限も媒体もありません。誰かの指示もありません。ただ、自分の判断で描かれた絵を展示してほしい。ただし、原画が中心であること。

BIOMEがギャラリーを継続するにあたり整理してきた考えと、ここは不思議と重なるのです。イラストレーションと絵画を制度で分けないこと。媒体や肩書きではなく、制作の成立そのものを見ること。


木内達朗の仕事は、長くクライアントワークの中で続いてきました。書籍装画、広告、雑誌。期限があり、条件があり、使われる場所がある。その中で判断を重ねてきた人です。同時に、青山塾で教え、noteでは「絵を描いて死ぬまで生きるため」という言葉で経験を外へ開いてきました。仕事としてのイラストレーションと、個人としての絵。その境界を、最初からあまり問題にしていない人でもあります。


だからこそ、と思いました。条件の中で長く描いてきた人が、条件を外したとき、どんな絵を描くのか。

原画を手元に置いてから、ずっと考えていたことがあります。この人の絵は、仕事の中だけに収まらないはずだ、と。だとしたら、どんな姿になるのだろう。

 

御影での展覧会は、その確認でもあります。

彼がイラストレーションをやってきたからこそ、強く望んだ原画展とも言えるのです。


 


木内達朗絵画個展

「Neighborhood Park」

2026年5月9日(土)〜5月31日(日)

10:00−17:30

最終日:10:00−15:00

休廊日:水曜・木曜日

​*なお、初日5月9日(日)は次のとおりのイベントを開催いたします。

イベントの参加には、別途申込みが必要です。

*誠に勝手ながら、ギャラリーへのご芳志(祝花・贈答品等)は謹んで辞退申しあげます。また、飲食を伴うパーティーの開催は予定しておりません。

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