top of page
日常での気づき、イベントやアーティストについて触れた日々のメモです。
検索


「できる」ことと、「美しい」ことは別の話 <その2>
身悶えするほど、美しいと感じる仕事は尊敬や信頼につながっていくのは当然の流れです。 まだこのお話は続きます。 あるアーティストから届いた作品画像データ。そのダウンロードに、一時間近くかかったことがあります。イラストレーターでもあることから、出版社とのやりとりもこんな場面は多いのだろうとは想像がつきますが、通常の感覚でいえば明らかに過剰。 けれど、その解像度、色の再現性、細部の鮮明さを目にすると、なぜそうなっているのかがわかってしまう。必要最低限ではなく、求められてもいない「その先」まで整えられている。結果として、受け取る側は一切の疑問を挟む余地がない。 効率が良い、という言葉では説明しきれない。そこにあるのは、判断が積み重ねられた結果としての美しさです。 さらにまだあるのです、似た関心を覚える場面が。 文章の構成が整理され、読み返す必要がないメール。 日本語で綴られた文章は端正で、気取りもない。読み進めるうちに、「そこまでやり込める必要もないほどこちらは有利である」とか、「そうなると一人の課題ではなくなる」などといった考えに、自然と導かれているこ
2月25日読了時間: 2分


「できる」ことと、「美しい」ことは別の話 <その1>
仕事の仕方の美しさについて、考えたりすることがあります。もしかしたら、このような内容のブログは何度も書いたかもしれません。 日々さまざまな仕事(ぶり)に触れていると、「あぁ美しいな」と思わされる瞬間があります。結果が優れているとか、成果が大きいとか、そういう話ではありません。仕事の運び方や判断の置き方、その全体のかたちに、自然と目が留まるのです。自分にとっての関心は、だいたいいつもそこにあるようです。 「プロフェッショナル」という言葉は、そのような場面でしばしば使われています。日本で固有の意味をもってしまった部分もありますけれど。でも、そもそも、その語で定義する必要があるのか、という疑問のほうが先に立ちます。 英語で考えると、この違和感はもう少し整理しやすいでしょうか。(個人的な意見です) 専門家 → expert / specialist :知識や経験の蓄積を指す言葉であって、仕事の仕方そのものを評価する語ではない。 資格保持者 → licensed / certified :制度上の承認であり、一定の水準や責任範囲を示すもの。 職業人 → p
2月25日読了時間: 2分


TINY ROUND TABLE -その場の話
5月9日(土)。自らお申し込みをされた少人数で開催されるイベントTINY ROUND TABLE。 その第三部のポートフォリオレビューについて、もう少しお話しましょう。 ポートフォリオレビューその場の話です。 ポートフォリオレビューという言葉は、便利ですが、少し誤解も生みやすい。 「見てもらえば何かが決まる」「一言で道筋が示される」そんな期待を抱かれることも少なくありません。 けれど、実際のレビューの場は、もう少し地味で、現実的です。 まず、有用性について。 ポートフォリオレビューの一番の価値は、「評価」ではありません。自分の制作物が、他者の目にどう届いているかを、その場で確かめられることにあります。 たとえば、自分では一貫しているつもりの並びが、見る側には「用途が読み取りにくい」と映ることがあります。逆に、本人は弱いと思っていた一点が、「この仕事なら、この絵が一番使いやすい」と言われることもある。 そういえば、神戸出身でBIOMEでも個展実績のあるイラストレーター 合田里美 が、当時、「この直前に、木内(達朗)さんのレビュー受けたんです。悩んで
2月15日読了時間: 3分


TINY ROUND TABLE -Illustration Focusのポートフォリオレビュー
5月9日(土)。自らお申し込みをされた少人数で開催されるイベントの第三部、17:50〜「Portfolio Review with Tatsuro Kiuchi」は、神戸では相当希少な場となるはずです。 理由はシンプルです。 あっと、その前に。この場はIllustration Focusとさせていただいています。アートのレビューとは異なりますことを、あらかじめご承知おきください。 さて、東京とそれ以外の都市とでは、イラストレーターが第三者にポートフォリオを見せ、実務の視点で意見を受け取る機会の量と質が、構造的に異なることを、おわかりでしょうか。 東京には、アートを専門とした美術大学や専門学校が集中しています。それ以前に、出版社、編集部、広告代理店、制作会社、デザイン事務所が密集し、日常的に「見る側」と「作る側」が接触する環境が、日本のどの地域よりも存在しているからです。金額規模も、もちろん異なるでしょう。 イラストレーションを考察する上での軸として、制作の起点、主たる評価者、価格の根拠などが挙げられると思います。つまり、東京のような機能を果たせる
2月15日読了時間: 3分
bottom of page
